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【技術書紹介】リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック

2022-08-28
2022-09-05
こんな悩みをお持ちの方向け

学校や独学でプログラミング自体はできるようになったけど、どうやったら上手にプログラミングできるのかわからない!

この本を読むことで、プログラミングの仕方ではなく、プログラミングを上達させるための基礎的な知識・技法を学ぶことができます。

おすすめ理由#

例えばスポーツの場合、そのスポーツのルールを知り、ルールに則って基本的な動きができるだけでは当然ながらプロにはなれません。プロはそのルールの中で他の人よりも抜きん出て上手だからプロたりえる訳です。

それはプログラマーの世界でも同じこと。

職業プログラマーであるならば、プログラミングができるというだけでなく、可読性・保守性・独立性の高い、いわゆる『美しいコード』を組めるだけの技術力を求められることになります。

じゃあその『美しいコード』とは具体的に何なのか?

これは非常に広大なダンジョンで、どこまで階層が続いているのかもわからないような難しい問題です。プログラミングの世界では技術は目まぐるしく進化していくから、かつて正解だった方法が数年後も正解とは限らないし、A言語では推奨されている方法がB言語では推奨されないこともあります。

ただ、この先どんなに新しい技術や言語が開発されようと、常に共通して言えるだろうコーディング作法をまとめたもの――それが『リーダブルコード』です。 いわば暗闇に立ち向かうための大いなる松明。この先ずっと広大なダンジョンを歩いていくのに、非常に大きな力となる道標です。

内容は「理解しやすいコードとはそもそも何なのか」「どうすれば理解しやすいコードになるのか」という疑問について、どの言語にも共通する技術・アプローチの仕方を解説したもの。説明はC言語を例としているため少しとっつき辛いかもしれませんが、非常に明快な内容なのでC言語ユーザじゃなくても困ることはないかと思います。

読んでみると「勉強になる」と思う一方で、「一度読めば十分」とも感じるかもしれない。それぐらい、誰が見ても納得できる基本的な内容なのです。でもこの本で書かれている内容が、この本を見返さなくても実際に実践できているという手応えが得られるまでは、ずっと手元に置いておくことを推奨します。

自分の現場では新しく入った人にこのリーダブルコードをプレゼントしています。大抵の人が一回読んで「理解した」と思ってコーディングに臨むが、いざレビューしてみると全然実践できていないことが多いです。

とても基本的だけれど、それを実践するのは難しい――まさにプログラミング技術を支える基礎になってくれるノウハウなので、プログラミングが上手になりたいという人にはぜひ一度は読んでもらいたい。そして実践できていない時は何度でも読み返して欲しい。 そんな一冊です。

まとめ#

  • プログラミングはできるようになったが、どうやったら上手にできるかわからないという人向け
  • 『美しいコード』を組むためにはどうすればよいかという知識・考え方を学べる
  • 解説はC言語を例としているが、どの言語にも共通する基礎的な内容なので、C言語がわからない人でもぜひ読んでみて欲しい

出版社:オライリージャパン
ページ数:260ページ
Kindle(電子書籍):なし